FP看護師パートナー協会イベント・セミナー

2025年活動報告|札幌で13回のメンタルケアセミナ

札幌メンタルケアセミナーは、ポジティブ心理学などの「前向きに考える」「どう行動するか」といった方法論が注目されがちな昨今において、その前段階として、まずは自分の気持ちに目を向けること、そして、今抱えている苦しさそのものを理解し、ほどいていくことの大切さを伝えたいという想いから企画したセミナーです。

2025年は、2月~3月・6月・9月の3期にわたり開催し、延べ13回の実施となりました。

イベント開催の背景・目的

悩みを抱えているとき、私たちの意識はどうしても「起きている出来事」や「周囲の状況」といった外側の要因に目が向きがちです。

しかし、その悩みがなぜ苦しさとして続いているのかを丁寧に紐解いていくと、その奥には、本人の中にある「ものの受け取り方の癖(認知の偏り)」が関わっていることが少なくありません。

本セミナーでは、悩みを否定したり、無理に前向きになろうとするのではなく、

  • なぜそう感じるようになったのか
  • その反応が、これまでどんな役割を果たしてきたのか

に目を向けることを大切にしています。

このようなリカバリーセラピーの視点を、実際に体感し、理解を深めていただく場として、本セミナーを開催いたしました。

開催概要・参加人数

実施場所: 札幌市生涯学習センター ちえりあ

日程(2025年)

  • 2月26日・28日・3月1日
  • 6月3日・5日
  • 9月13日・16日・18日
    [※全13回開催]

内容

  • 日本におけるメンタル不調の現状についての解説
  • 心の仕組み・認知の偏りについての解説
  • 子どもたちの成長発達と課題(特性・不登校・メンタル不調・いじめ)
  • 悩みの構造と根本対応
  • 課題ドロボーと共依存について
  • 深層心理の引き出しワーク

参加人数: 延べ135名

満足度: 回答者の78%が「満足」と回答

ご参加くださった方は、子育て中のママを中心に、医療・教育の現場に関わる方々など、さまざまな立場の方がいらっしゃいました。特に今回は、不登校や発達特性を持つお子さんへの関わり方に悩む親御さん、保育士や看護師など支援職の方々もいらっしゃり、現代社会が抱える子育てやメンタルケアの課題を、改めて実感する機会となりました。

セミナーの様子

セミナー前半では

参加者の皆様からは、「飽きることなく参加できました。話も聞き取りやすかったです」「話が面白くて私には短く感じました」といった声をいただき、リラックスした雰囲気の中で学びを深めていただくことができました。

特に反応が大きかったのは、「親と子の課題を分けて考える」という視点です。ある参加者の方は、「親と子の課題を分けて考えるというポイントは目からうろこでした。結構やりがち。先に先にリスクとか不安とか考えすぎて行動しがち。本人が問題と思ってなかったり、客観的にみて問題じゃないこともあり得る。親の不安解消や願望のために子どもを振り回していないか等気を付ける必要があると思った」と、ご自身の関わり方を見つめ直すきっかけになったと話してくださいました。

また、「コーチングは個人であう、あわないがあると言うお話と、傾聴だけが寄り添うことではないというお話が私も多少なりとも疑念があったので、実際にお話が出たときは目からウロコでした」という声もあり、支援の在り方について新たな視点を得られた方も多くいらっしゃいました。

セミナー後半の時間では

実際に自分の悩みを深く見つめるワークの時間を設けました。スタッフがそばでサポートしながら、それぞれが自分自身と向き合う時間となりました。

マインドフルネスの呼吸法や認知行動療法の実践を通して、「マインドフルネスの呼吸法や認知行動療法のやり方などを自分なりにではなく実際に体験できたことがよかったです」「認知行動療法は書き出すのが面倒だなと思ってしまいやったことがありませんでした」といった感想が聞かれ、実際に体験することで理解が深まった様子が伺えました。

会場には、真剣にワークシートに向き合う姿、涙を流しながら自分の気持ちを言葉にしている姿、スタッフと対話しながら「そうか、そういうことだったのか」と気づきを得て表情が変わる姿がありました。

参加者様のご感想

セミナー後のアンケートでは、多くの方が「初めて自分の本当の気持ちに気づけた」という体験を語ってくださいました。

また、他の参加者やスタッフとの対話を通して、「自分だけが苦しいわけではなかった」「違う視点をもらえたことで、考え方が柔らかくなった」と感じられた方も多くいらっしゃいました。

■ 子どもの問題だと思っていたら、自分自身の問題だった

「息子が発達障害があって友達トラブルが多いです。何度も何度もどうしたら良いか話しているのですが、行動が変わらずでした。まずは、どうゆう思いなのかを聞いたらよいと思いました。普段の生活から息子がどう思っているか聞いてみようと思います。」(A・S様)

「息子が不登校からメンタルに支障をきたしました、とても困っており、何かきっかけにと思って参加しました。やはり、親のこだわりなどが連鎖しているのかなと感じました。」(M・S様)

「母親が思っていること、無意識のうちにとってしまっている行動が、子どもや家族に影響しているということ。価値観の深堀りも、やっていきたいです。また、わたし自身、子育てでイライラすることが多いので、『怒る』という感情の深堀りについて、とても興味が湧きました。」(Y・M様)

「私の育った家庭環境にも関係していて、子どもへも影響しているのだと気付きました。自分と子どもを切り離して考えて接していかなくてはいけないと思いました。」(N・K様)

■ 感情を言葉にすることで、気持ちが落ち着いた

「普段イライラしてもなかなか深掘りまでできないので、紙に書くことで俯瞰的に見ることができとても新鮮でした。」(T・K様)

「自分に必要なのはカウンセリングではなく、認知行動療法なのだと理解できました。」(A・N様)

「一度自分の気持ちの整理をしてすっきりしたら、もっと人生楽しく感じられるのかなと。考え方やどうしてそう感じてしまうのかを掘り下げて考えていきたい。そこには何があるのかを知りたい。」(O・O様)

■ 実践しようと思ったこと

参加者の皆様からは、具体的な実践への意欲も多く聞かれました。

「こころが揺れ動いた時こそ『掘り下げチャンス』しっかりと向き合いたいです。」

「課題の切り分け、価値観の深堀りをやっていきたいです。」

「子どもにもどうしてそう思うのか聞けそうなら聞いてみようと思いました。」

「たまに保育園であったこと(嫌だったこと)を不意に話してくれる時に、”その時どう思ったのか”と話してもらえるように関わってみようと思います。」

「紙に書くこと。」

「感情の言語化、こどもたちともっと会話を楽しみたいです。」

「まずは明るく挨拶する。自分の感情を伝えてみる。」

「今回、いただいたフォーマットを利用して、もっと気持ちの整理をしていきたいと思いました。」

「自分にどうしてその感情になるのか問いかける事を習慣にしていきたいと思いました。」

「呼吸法などは子供とローソクをイメージして寝る前にやることもあります。」

主催者として感じたこと

特に今回は、不登校のお子さんを持つ親御さんの参加も多く、個人の悩みにとどまらず、現代の社会背景や、これから私たちが向き合っていく課題について考えさせられる場面も多くありました。

悩みを「どう解決するか」だけでなく、「なぜそう感じるのか」に目を向けること。その視点を持つことで、「自分の気持ちを後回しにしなくていい」「苦しさには理由がある」と、自分自身にやさしくなれる方が少しずつ増えているように感じています。

また、そうすることが問題の根本解決に対して、実は一番の近道だったりします。

このセミナーが、参加された方にとって、心をほどく小さなきっかけとなっていたら幸いです。

これからもこういった活動を通して、必要としている方へ、リカバリーセラピーを丁寧に、誠実に届けていきたいと思います。

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