こんにちは、高梨子あやのです。
「老後のお金、本当に大丈夫でしょうか?」「新NISAを始めたけれど、これで安心できるのでしょうか?」
こんな不安を抱えている方、実はとても多いのです。表面的には「国が推奨する制度だから安心」と言われているNISAですが、30年という長期で考えたとき、本当にそう言い切れるのでしょうか。
今日は、多くの専門家が語らない「制度依存リスク」という本質的な問題と、世界で急速に進んでいる金融システムの変化について、具体的なデータと事例を交えながらお話しします。
みんなが信じる「NISA=絶対安全」という常識
「NISAは国が推奨しているから安全」 「恒久化されたから、もう制度変更の心配はない」 「オールカントリーに投資すれば、世界中に分散投資できている」
確かに、そう聞くと安心できそうですね。実際、2024年の新NISA制度開始以降、多くの方が投資を始められています。
日本証券業協会の新NISA白書2024によると、新NISA制度により投資への関心が大幅に高まり、口座数や買付額が大きく増加しました。
でも、ちょっと立ち止まって考えてみてください。
「恒久化」という言葉、本当に「永続的」という意味なのでしょうか?そして、「世界分散投資」と言いながら、実際はどこの国に投資しているのでしょうか?
「恒久化」の真実 ── 金融庁が明かす制度変更の可能性
実際に制度変更が継続的に行われている現実があります。金融庁の令和7年度税制改正要望でも「NISAに関する手続の更なる簡素化・合理化や対象商品(ETF)の要件の見直し」が明記されており、制度は必要に応じて継続的に変更されています。
- 継続的な制度改善の方針
金融庁の令和7年度税制改正要望では「NISAに関する手続の更なる簡素化・合理化や対象商品(ETF)の要件の見直しなどに取り組み、利便性の向上を図る必要」と明記されており、今後も制度改善が継続される見通しです。金融庁 - 実際の制度変更例
令和7年度税制改正大綱では、つみたて投資枠での投資信託受益権の取得対価上限を「1,000円以下から1万円以下」に引き上げるなど、具体的な制度変更が決定されています。財務省 - 一般的な制度変更リスク
投資関連の専門サイトでは「税制は毎年見直されるため、将来も同じ効果が得られる保証はない」「政策の方向性が変われば、NISA制度自体や金融所得課税の枠組みに変更が加えられる可能性がある」といった制度変更リスクが指摘されています。
つまり、金融行政は社会・経済の変化に応じて制度を継続的に変更することを当然ありあるということです。これは、「恒久化」といっても「必要に応じて変更する」という前提が隠されていることを意味します。
日本の財政状況という厳しい現実

さらに深刻な問題があります。それは日本の財政状況です。
現在、日本の国・地方の債務残高対GDP比は約214%に達しており、これは先進国の中でも突出して高い水準です。財務省
特に注目すべきは、東京財団政策研究所の分析です。過去30年間(1995年度から2024年度)の名目GDP成長率平均0.64%と、内閣府が予測する2034年度の財政赤字対GDP比2.7%が継続した場合、ドーマー命題に基づく計算では、長期的に債務残高対GDP比が482%まで膨張する可能性があることが示されています。東京財団政策研究所
これは年収500万円の家庭に例えると、現在の1,070万円の借金(214%相当)が、将来的に2,410万円の借金(482%相当)まで膨らむ計算です。
一方、日本総研の分析では、国際機関(OECD)による日本の財政見通しはさらに厳しく、「特段の財政再建努力をしないベースライン・シナリオでは、政府債務残高の規模は中長期的に上昇傾向をたどり、名目GDP比では実に300%超に到達する」と予測されています。日本総研
なぜNISA拡大が推進されるのか?その真の背景
内閣府の資料によると、「貯蓄から投資へ」政策の背景には「原因3:巨額な財政赤字、背景:社会保障関係費の増大」があることが明記されています。つまり、社会保障費の増大による財政圧迫が、個人に資産運用の責任を転嫁する政策の根底にあるのです。内閣府
このような財政状況で、果たして30年後もNISAの税制優遇を維持できるでしょうか?
実際に考えられる制度変更リスクは次の通りです
・税制変更リスク: 財政悪化時にNISA優遇税制の縮小・廃止
・投資制限リスク: 金融危機時の資金流出防止策(海外投資規制等)
・運用規制リスク: 政府による運用先の限定・誘導
過去にも消費税増税、年金支給開始年齢の引き上げ検討、各種控除の縮小など、財政悪化を理由とした制度変更は繰り返し行われており、NISAも例外ではない可能性があります。
特に注目すべきは、OECDが示す厳しいシナリオでは、「消費税率を20%まで段階的に引き上げ、年金支給開始年齢を65歳から70歳へ引き上げる」といった極めて厳しい財政再建策を継続しない限り、債務残高の安定的な低下は見込めないとされている点です。
この現実を踏まえると、制度変更に左右されにくい資産分散の重要性が見えてきます。
パラダイムシフト ── 世界秩序の大転換が始まっている
今、世界では根本的な変化が起きています。
アメリカの戦略大転換
アメリカは、暗号資産分野で世界の主導権を握り直そうと本気で動いています。
2025年7月、米国では暗号資産に関する歴史的な法案が次々と可決されました。CoinPostの詳細解説によると
CLARITY法案(Digital Asset Market Clarity Act of 2025)
- 暗号資産が「証券」か「商品」かの分類基準を明確化
- SEC(証券取引委員会)とCFTC(商品先物取引委員会)の管轄を整理
- 暗号資産の大部分を有価証券の範疇から除外
- DeFi(分散型金融)開発者の法的リスクを大幅軽減
GENIUS法案(Blockchain Regulatory Clarity Act of 2025)
- ステーブルコインの発行者にライセンス制を導入
- 認可されたステーブルコインは有価証券とみなされない
- 米国外企業も米国人向けサービスなら米国規制を適用(域外適用)
これらは単なる規制整備ではありません。アメリカが次世代金融システムの覇権を握るための戦略的な動きなのです。
NISAに隠された構造的問題
一方、日本のNISA制度には見落とされがちな大きな問題があります。
多くの方が「世界分散投資」だと思って投資している「オールカントリーインデックス」の実態は、米国株比率が約62%です。つまり、「世界中に分散投資している」と思っていても、実質的には米国に依存しているのです。
これは、「世界各国の料理が楽しめる国際フードコート」だと思って行ったら、10店舗中6店舗がアメリカ料理だったようなものです。
さらに問題なのは、新NISA制度により日本の個人投資家の資金が大量に海外(特に米国)市場に流出していることです。財務省の国際収支報告書でも、この傾向が確認されています。
これが抱えるリスクは
- 円安進行時の資産目減りリスク
- 地政学リスク発生時の資金引き上げ困難性
- 日本経済への還元効果の限定性
決済システムの革命が進行中
世界では、決済システムの根本的な変化が起きています。
GFA株式会社の最新レポートによると、ステーブルコインのオンチェーン取引量が既にVISAやMastercardを上回ったことが明らかになりました。
具体的な企業動向
- PayPal: 独自ステーブルコイン「PYUSD」の大幅拡大計画
- Stripe: 2025年に100カ国以上でステーブルコイン決済対応
- JPモルガン: トークン化銀行預金「Kinexys」で24時間決済
- スターバックス、テスラ、フェラーリ: 暗号資産決済の導入検討
これは、お買い物の支払い方法が現金→クレジットカード→電子マネー→スマホ決済と進化してきたように、今度は暗号資産決済という新しいステージに入っていることを意味します。
暗号資産市場の驚異的な成長

では、暗号資産市場は実際どれくらい成長しているのでしょうか。
日本国内の急成長
金融庁の最新統計によると
- 口座数: 1,213万口座(2025年1月、国民の約10人に1人)
- 預かり資産: 5兆円超(東京都の年間予算の約4倍)
- 年間取引金額: 20兆6217億円(2024年度、前年比約82%増)
口座数の推移を見ると
- 2020年1月:324万口座
- 2025年1月:1,213万口座
わずか5年間で約4倍に増加しています。これは、スマートフォンの普及速度に匹敵する急速な拡大です。
世界市場の規模
世界全体では
- 時価総額: 4兆ドル突破(約600兆円、2025年7月、史上初の大台突破)
- 4兆ドル突破: 史上初の大台突破
- 上位通貨: ビットコイン59.9%、イーサリアム10.8%のシェア
これは、日本の年間GDP(約550兆円)の約7割に相当する巨大市場です。
BTC/ETHのETF承認が意味すること
2024年に米国でビットコインとイーサリアムのETF(上場投資信託)が承認されたことは、業界にとって歴史的な出来事でした。
機関投資家の本格参入 大和証券のレポートによると、米銀大手のビットコイン現物ETF保有額は
- 2024年3月末:3.1億ドル
- 2024年9月末:9.6億ドル(3倍以上に増加)
これは、暗号資産が「投機的な資産」から「機関投資家も認める正式な資産クラス」に格上げされたことを意味します。
企業の財務戦略への組み込み 実際の企業事例を見てみましょう
マイクロストラテジー(米国)
- 保有量:252,220BTC(99億ドルで取得、平均39,266ドル/BTC)
- 投資期間:2020年8月から約4年間
- 資金調達:株式・社債発行による
メタプラネット(日本) メタプラネットの詳細情報によると
- 保有量:16,352BTC(2025年7月時点)
- 追加購入:138億円分を1週間で購入(2025年7月)
- 目標:2025年末10,000BTC、2026年末21,000BTC
- 結果:株主数が1年間で500%増加、5万人超
メタプラネットの株価は2024年4月の約20円から2025年7月には1,500円台まで上昇(約75倍)。これは、ビットコイン投資戦略が投資家に高く評価されたことを示しています。
株式投資vs暗号資産投資 ── 根本的な違いとは
多くの方が疑問に思われる「株式投資と暗号資産投資、何が違うの?」について、具体的に比較してみましょう。
| 項目 | NISA・iDeCo | 暗号資産投資 |
|---|---|---|
| 制度依存度 | 100%(政府制度に完全依存) | 0%(制度独立、技術基盤) |
| 投資可能商品 | 政府承認商品のみ(主に投資信託) | 世界中の暗号資産から自由選択 |
| 取引時間 | 平日のみ(ファンドによる) | 24時間365日 |
| 最低投資額 | 月100円~(積立) | 100円~ |
| 年間投資上限 | NISA360万円、iDeCo68万円 | 実質制限なし |
| 引き出し制約 | iDeCoは60歳まで原則不可 | いつでも可能 |
| 期待リターン | 年7-10%(長期平均) | 大幅な価格変動あり(過去には年数倍のリターンもあるが、同様の下落リスクも存在) |
| 価格変動 | 比較的安定 | 非常に激しい |
| 税制 | 非課税(制度内のみ) | 最大55%(現状) |
| 制度変更リスク | 高い(政策により変更可能) | 低い(技術基盤のため) |
| 流動性 | 制限あり(特にiDeCo) | 高い(いつでも換金可能) |
| 国際性 | 主に先進国市場 | グローバル・ボーダーレス |
| 将来性 | 成熟市場の安定成長 | 新興技術の爆発的成長可能性 |
企業が暗号資産を選ぶ理由 ── 実際の事例から学ぶ

なぜ多くの企業が暗号資産を財務戦略に組み込み始めているのでしょうか?
インフレ対策という切実な問題
企業の財務担当者が最も恐れているのは、保有する現金の価値が目減りすることです。
例えば、年間2%のインフレが続けば、10年後には現在の100万円は約82万円の価値しかありません。これは、銀行に預けているだけでは実質的に資産が減り続けることを意味します。
メタプラネットのサイモン・ゲロヴィッチCEOは、この問題への対策としてビットコイン保有戦略を採用しました。結果として、同社の財務状況は劇的に改善し、2025年2月には「継続企業の前提に関する注記」(会社存続への懸念)が解消されるまでになりました。
24時間365日の流動性
株式市場は平日の昼間しか取引できませんが、暗号資産市場は常に開いています。
これは企業にとって、緊急時の資金調達や機動的な財務戦略において大きなメリットです。例えば、週末に急な資金需要が発生した場合、株式なら月曜日まで待つ必要がありますが、暗号資産なら即座に対応できます。
国境を超えた資産管理
暗号資産は国境の概念がありません。これは、グローバルに事業展開する企業にとって、為替リスクを回避し、国際決済を効率化できる大きなメリットです。
実際、決済企業の動向を見ると、
・PayPal: 独自ステーブルコイン「PYUSD」で国際送金コスト90%削減
・Stripe: 100カ国以上でステーブルコイン決済対応、手数料大幅削減
・VISA: 4つのブロックチェーン、3つのステーブルコインに対応
これらの企業が暗号資産決済を積極導入するのは、従来の国際送金システムと比べて圧倒的に速く、安く、効率的だからです。
タイプ別おすすめ度
| あなたのタイプ | NISA・iDeCo | 暗号資産 | 推奨配分例 |
|---|---|---|---|
| 安定志向・リスク回避型 | ★★★★★ | ★★☆☆☆ | NISA70% : 暗号資産10% : その他20% |
| バランス重視型 | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | NISA50% : 暗号資産25% : その他25% |
| 成長重視・チャレンジ型 | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | NISA40% : 暗号資産40% : その他20% |
| 制度不信・自立志向型 | ★★☆☆☆ | ★★★★★ | NISA30% : 暗号資産50% : その他20% |
重要なのは「選択肢の多様化」
NISA投資の場合:制度の枠内で安定成長を目指す 暗号資産投資の場合:制度に依存せず、大きな成長を狙う
これは、「安定した会社員」と「起業家」の違いのようなものです。どちらも価値がありますが、目指すゴールと取れるリスクによって選択が変わります。
ただし、忘れてはいけないリスク
暗号資産投資には以下のリスクがあることも正直にお伝えします。
- 価格変動リスク:一時的に50-80%下落することもある
- 税制リスク:現状は利益に対して最大55%の税率
- 技術リスク:新しい技術のため、予期せぬ問題の可能性
- 流動性リスク:急激な市場変動時に売買が困難になる場合
だからこそ、「NISAか暗号資産か」という二択ではなく、「NISAで安定基盤を作りつつ、暗号資産で飛躍を狙う」という両立戦略が重要です。
つまり、資産の少ない方にとって、暗号資産は「NISAでは到達できない資産レベルに到達する可能性のある貴重な機会」となり得るのです。ただし、生活費を削ってまで投資するものではありません。まずはNISAで基盤を作り、余裕資金の一部で暗号資産にチャレンジしていただきたいと思います。。しかし、余裕資金の一部を暗号資産に振り向けることで、大きな飛躍のチャンスを掴める可能性があります。
始める前に知っておきたい具体的なステップ
暗号資産投資を検討される際の、具体的なアプローチをお伝えします。
ステップ1:学習と理解
まず理解すべきこと
- ビットコインとイーサリアムの基本的な仕組み
- 取引所とウォレット(財布)の違い
- 取引所の選び方と安全性
- ウォレットの種類と管理方法
- 税金の仕組み
ステップ2:少額での体験
推奨される始め方
- 月1-2万円から開始
- まずはビットコインとイーサリアムから
- 複数の取引所に分散して口座開設
- 長期保有を前提とした購入
ステップ3:段階的な拡大
経験を積んでから
- 他のアルトコイン(代替暗号通貨)の検討
- DeFi(分散型金融)サービスの利用
- ステーキング(保有による収益獲得)の活用
認知の転換が求められる時代
私たちは今、大きな認知の転換期にいます。
従来の思い込みを見直す
従来の認知
- 「政府制度は永続的で安全」
- 「暗号資産は危険で投機的」
- 「銀行預金が最も安全」
現実に基づく認知
- 「制度は社会情勢により変わる」
- 「暗号資産は成長する技術分野」
- 「インフレで現金価値は目減りする」
30年後の世界を想像する
30年前の1995年、インターネットを日常的に使っている人はほとんどいませんでした。スマートフォンも存在せず、買い物は現金が当たり前でした。
それが今では、スマートフォンで世界中の人とつながり、キャッシュレス決済が当たり前になっています。
同様に、30年後の2055年には、暗号資産を使った決済や資産管理が当たり前になっている可能性が高いのです。
数学的な仕組みの信頼性
政府の政策は政治情勢や経済状況により変わりますが、ブロックチェーン技術は数学的なルールに基づいて動作します。
これは、人間の感情や都合で変更できないシステムです。そのため、長期的な安定性において、制度依存の投資よりも信頼できる面があります。
希望ある未来への道筋

確かに、従来の投資常識が通用しなくなりつつある時代は不安に感じるかもしれません。でも、これは同時に新しい可能性の扉が大きく開かれている時代でもあります。
変化を恐れずにチャンスと捉える
今起きている変化は、インターネット普及期と同じような歴史的な転換点です。当時も「インターネットは危険」「従来の方法が安全」と言われていましたが、早めに適応した人ほど大きな恩恵を受けました。
あなたが既に持っている無形資産
そして何より大切なのは、あなた自身が既に持っている素晴らしい価値です。
- 学ぶ力:新しい知識を吸収し、理解する能力
- 働く力:価値を生み出し、収入を得る能力
- 人とのつながり:信頼関係と情報ネットワーク
- 経験と知恵:これまでの人生で培った判断力
これらの無形資産こそが、どんな時代が来ても変わらない真の財産です。制度が変わっても、技術が進歩しても、あなた自身の価値は変わりません。
一歩ずつ、着実に
暗号資産投資は「一攫千金を狙うギャンブル」ではなく、「未来への準備」として捉えてください。
まずは月1,000円からでも構いません。大切なのは、新しい時代の扉をたたき、少しずつ経験を積むことです。
制度に依存しない、自分でコントロールできる資産防衛戦略を構築することで、より安心で豊かな未来を創ることができます。
新しい時代の扉は、すでに開かれています。一緒に、希望ある未来を創っていきましょう。
参考資料: