2025年度、リカバリーセラピー協会では、5月・7月・8月・10月・12月で(全6回)にわたり、札幌でお茶会&ワーク会を開催いたしました。
この活動は、少人数・対面という形を大切にしながら、「安心の中で、自分の悩みや感情を見つめる時間」を届けたいという想いのもと、継続して行ってきたものです。
イベント開催の背景・目的
札幌ワーク会は、これまで開催してきたメンタルケアセミナーに参加された方から寄せられた
「悩みの構造は理解できたけれど、実際にどう深掘りしていけばいいのかわからない」
「一人で向き合おうとすると、途中で思考が止まってしまう」
「他の人がどんなふうに悩みと向き合っているのかも聞いてみたい」
といった声をきっかけに企画されました。
メンタルケアセミナーでは、心の仕組みや認知の偏りについてお伝えし、ワークも取り入れてきましたが、参加人数によってはお一人ずつに十分な時間をかけることが難しい場面もありました。また、「理解できた」と感じていても、いざ自分の悩みを深く見つめようとすると、頭で考えるばかりで感情にたどり着けない、どこから手をつけていいかわからないという方も少なくありませんでした。
そこでこのワーク会では、「深掘りのやり方を知る」だけでなく、「実際に体感する」ことを何よりも大切にしています。本音と建て前のズレ、自分でも気づかないうちに抑え込んできた感情や思いを、セラピストと一緒に丁寧にたどりながら、自分の心の声に気づいていくプロセスを、安心できる関係性の中で体験していただく場として開催しています。
オンラインでの学びが当たり前になったからこそ
対面だからこそ伝わる空気感や、表情、沈黙の時間を大切にしたいという想いも、このワーク会には込められています。誰かの前で無理に話さなくてもいい、評価されることもない、「今の自分のままでいていい」と感じられる場であること。その安心感があってこそ、感情は自然と動き始めます。
今回の札幌ワーク会では、ワークをメインに据え、原則としてお一人ずつセラピストが担当する形を取りました。ブレイクアウト的な空間を活用し、人前で話すことが苦手な方や、自分のペースでじっくり向き合いたい方にも安心して取り組んでいただけるよう配慮しています。
このワーク会は、セッションの雰囲気を知りたい方、深掘りとはどのように進めていくのかを体験してみたい方、自分と向き合うヒントがほしい方、どんなセラピストが関わっているのかを実際に感じてみたい方にも、気軽にご参加いただける場です。悩みを解決するための場所というよりも、「自分の心に戻る練習をする場所」として、札幌ワーク会を開催してきました。
開催概要

• 開催地:札幌市生涯学習総合センター ちえりあ
• 時期:2025年4月・5月・7月・8月・10月・12月
• 実施回数:全6回
• 形式:少人数制・対面
• 実施内容:
①現状やお悩みのシェア
②ネガティブな感情が動いたエピソードから、セラピストと一緒に問題の構造理解や悩みの深掘り
③夏休みは親子参加で、言葉の意味と思いの違い、お花の持ち方と力の変化を体験
参加者の中には、札幌メンタルケアセミナーにご参加くださった方、当協会の講座や他のイベントに参加していた方など、さまざまなご縁のある方々にお越しいただきました。
中には、繰り返し参加してくださる方もいらっしゃり、ここで過ごす時間や、この場ならではの空気感を、心地よいものとして感じていただけていることが、私たちにとって大きな励みとなっています。
参加者様のご感想や当日のご様子

札幌ワーク会の大きな特徴は、少人数制ならではの、アットホームな雰囲気です。ちょっとしたお菓子とお茶を囲みながら、雑談も交えつつ、参加者の皆さまがそれぞれの悩みや想いを、安心してシェアできる時間が流れています。
また、状況に応じて、ほぼマンツーマンでスタッフがそばにつき、悩みの深掘りワークを行ってきました。
一人ではなかなか難しい「自分の悩みや感情を見つめる作業」も、スタッフとともに、ひとつひとつ丁寧に進めていきます。
この深掘りの時間では、自然と涙があふれる場面も多く、会場には箱ティッシュも完備されるほどでした。
実際の参加者様の声
・「お花逆さまに持ったら、身体揺れたね!ありがとうっていったら揺れなかった!」
・「子どもの悩みだと思って参加しましたが、話していくうちに、 それが自分自身の悩みや感じ方と深くつながっていることに気づき、驚きました。」
・「今、どんな気持ちですか?」と聞かれても、 いざ自分の感情に目を向けようとすると、 何も言葉が出てこないことに気づきました。 自分の気持ちをこんなにも知らなかったのだと感じました。
・感情は我慢して当たり前だと思って生きてきましたが、 「なぜ、そう思いますか?」と聞かれ、 その理由を考えたことが一度もなかった自分に気づきました。
といったお声が聞かれていました。
主催側になり感じたこと(中崎)
このワーク会では、誰かが涙を流しても、無理にポジティブな方向へ持っていったり、なだめたりすることはありません。
「自分には、こんな感情があったんだ」そうやって、これまで気づけなかった自分の気持ちを、じっくりと味わってもらう時間を、私たちは何より大切にしています。
泣いてもいい。前向きにならなくてもいい。「どんな感情を出しても大丈夫」と自分が感じられるようになること。そのために自分の気持ちに触れていくことが、心をほどいていく大切な一歩になります。
札幌ワーク会を通して、リカバリーセラピーが大切にしているこの在り方の価値を、私たち自身も、あらためて実感する時間となりました。
形や規模はその時々で変わるかもしれませんが、リアルで顔を合わせ、じっくりと心に向き合うこのような活動を、これからも大切に続けていきたいと考えています。
企画・運営をするなかで感じたこと(佐々木)
リアルでお茶会やワーク会を開催したいと思ったきっかけは、セミナーの帰り際に本当に多くの方が私たちに直接声をかけてくださり、質問や感想を伝えてくださったことでした。
もしかすると単に私が、皆さんともっとお話したかっただけなのかもしれません。
参加者さん同士も、初めて会った方ばかりにも関わらず会話を交わしながら会場を後にされていて、その後ろ姿がとても印象的でした。
お子さんやご自身のお悩みについて、涙を流しながらお話しくださる方も本当に多くいらっしゃいました。
「もう少し話を聞いてみたい」
「私の場合はどうなんだろう?」
リアルだからこそ、「今」感じていることを「今」話せる。
そんな空間をつくりたいな、と思いました。
オンラインが当たり前になった今だからこそ、
人と人との温度感が伝わること
助けを求められる場所や人が“実際に存在している”と感じてもらえること
それをお届けしたかったのかもしれません。
参加者さんの中には、直接LINEなどでやり取りをさせていただいている方も多く、
「気軽に相談できる場所」を、皆さんと一緒に少しずつ創ってこられたのではないかな、と今感じています。
ワークを通して自分と向き合う場所であり、
同じような悩みを持つ人と出会える場所、
日常では出会えなかったご縁が生まれる場所。
近すぎる存在ではないからこそ、話しやすいこともあると思います。
自分を整える場所。
頼れる場所。
ほっとひと息つける場所。
好きなだけ涙を流したり、笑い転げたりできる場所。
たくさんの“依存先”を持ってこそ、人は自立していける。
今後も、そんな支え合いの循環が広がっていく世界に、
私たち協会が少しでも一助となれたらと思っています。
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