クライアントの本質を引き出す質問方法

    カウンセリングを行うとき、クライアントの言葉が本音なのかどうか疑問を感じたことはありませんか?人は常に本音と建前を使い分けていく性質があります。

    この記事では、クライアントが持つ本質的な課題にアプローチして問題解決をするための質問法に焦点を当ててご紹介していきます。

     

     

     

     

    カウンセラーの課題

    クライアントの本質を引き出しにくくなっているのには、いくつか課題となる背景があると思います。

    ①共感傾聴の使い方

    カウンセラーや看護師の方は「共感と傾聴が大切」と学んだ方も多いのではないでしょうか。

    しかし、共感や傾聴は使い方を間違えてしまうと相手が持つ根本課題やネガティブな感情を強めてしまう可能性があります。

     

    傾聴について

     

    傾聴という言葉について調べてみると

    「聴き手が相手の話を聴くときに、相手の立場になって相手の気持ちに共感しながら聴くこと」(厚生労働省「働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト|傾聴とは」より)

    とされています。

     

    ここに関して、もちろん相手の気持ちに寄り添うことは必要なのですが、ただ話を聞いてうなづいていることが「傾聴」ではありません。

    ただ話を聞く状態になってしまうと、話を切り込むことが難しくなってしまい、カウンセリングのペースがクライアント中心になってしまうんですよね。

    傾聴とは、カウンセリングの主導権をクライアントに渡すことではないのです。

    相手の課題を解決するために真意を引き出しながら、そこを深く理解しようとすること。ただ話を聞くことだけではないのです。

     

    共感について

    次は共感に関して考えていきます。

     

    相手の立場になって考えすぎて、感情に同調してしまっていませんか?
    辛いのがよくわかるなあ、と入り込みすぎてはいませんか?

    自分と相手の感情の境界線が曖昧になってしまい、引っ張られてしまうことって経験があるかもしれません。

    これでは感情労働となり、カウンセラーも疲弊してしまいます。

     

    感情や意識はフォトンという小さな光の粒(素粒子)でできており、周波数の原理上お互いに影響を与えやすい性質を持っています。

    カウンセリングを行った後に体調を崩してしまうカウンセラーも多いと聞くのですが、それはクライアントのネガティブな感情に共鳴してしまうことで体調にも影響を及ぼしているのではないかと思います。

     

    また、相手が持つ辛さや当たり前の信念に共感・周波数レベルで共鳴してしまうと、カウンセラー側は相手のその思いに問題意識が生まれなくなってしまうので、それ以上質問もできなくなり課題の解決が難しくなってしまいます。

    だからこそ、感情移入しないように意識した質問を繰り返していくことが求められていきます。

     

    ②言葉の受け取り方

    クライアントの発する言葉をそのまま受け取ってしまっていませんか?

    人は本音を隠してしまう性質があり、自分でも気づかないうちに頭で考えた言葉(思考)や建前でコミュニケーションを取っている方が多いのです。

     

    例えば、建前の言葉をそのまま聞いてカウンセリングを進めていったらどうなるでしょうか?

    それっぽく話はしていても本質ではないため根本問題へのアプローチがされにくく、問題解決も難しくなります。

     

    カウンセラーがクライアントが発する言葉の重みやエネルギーの違いに気が付かず進めてしまうと、逆に問題を複雑化させてしまったり、もやもやしたまま終わるという結果になりやすいのです。

     

    本質を引き出す「質問法」とは

    クライアントがカウンセリングに求めているものは、一人一人違うかもしれません。
     
    • とにかく話を聞いてほしい
    • 今の辛さを解消したい
    • アドバイスが欲しい
    • 漠然としたモヤモヤの正体を知りたい
     
    でも、最初は話を聞いてくれるだけでいいと思っていても、本当に苦しい時はやっぱり「どうにかしたい!」という気持ちになりやすいのかなと思うのですが、悩みが漠然としすぎていて不安ということも多くあります。

     

    クライアント自身も何が問題なのかわかっていないので、抱えている悩みの背景にある「真の課題」を明確にすることが必要です。

     

    ただ話を聞くだけではなく、「具体と抽象」を使い分けていくこと。特に具体化を意識することで問題解決に近づいていきます。

     

    質問例

    1. なぜそう感じますか?(考えますか?)
    2. ○○できないと、なぜ(感情)を感じ(考え・思い)ますか?
    3. なぜその(感情)を感じますか?
    4. なぜ○○したくないのですか?
     

    ここでのポイントは、シンプルで簡潔にに問いかけていくことです。

    引き出したいのは相手が心から感じている「本質」の言葉。聞き手もなるべく考えさせない質問の仕方を心がけていきましょう。

     

    まとめ

     
    カウンセリングの目的が一時凌ぎで苦しさを緩和させる対処療法なのか、それとも問題解決なのか。目的によって扱うスキルも異なります。

     

    一時凌ぎで苦しさの緩和が目的であれば、共感と傾聴で十分でしょう。

    しかし、その方が何十年も繰り返している問題を解決するといった場合には、逆効果になってしまうため注意が必要です。

    クライアントが発している言葉が本質なのかどうか判断するスキル、感情移入をしすぎないための質問法や自分との向き合い方など学んでいく必要があり、何十年も経験を積まないといけないこともあります。

     

    しかし、実は私たちの体が本来持っている感覚を信じることで数ヶ月でも身につけることが可能です。

    当協会のリカバリーセラピスト養成講座では、1期当たり4ヶ月でこのスキルのベースを学んでいきますが、再現性が高くどんな人でも実践できるものだなと感じています。

     

    クライアントの深い問題解決をしたい!本質を引き出した!という場合には、まずは入門講座から学ばれていくことをお勧めしています。

     

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