カウンセリングで「共感」すると根本解決ができない

多くのカウンセラーや対人支援者は「共感」や「傾聴」が大事だと学んできたと思います。

もちろんそれは大切な姿勢ではあるのですが、共感や傾聴だけでは苦しさの元となっている奥深い原因を理解する事が難しく、結果としてクライアントの持つ課題が繰り返されてしまいます。それどころか、実は問題を深めてしまっているといった事も。

今回は、「共感」でカウンセリングを進める際の注意点やクライアントの課題をしっかりと解決に導くためのカウンセリングについてお伝えしていきます。

「共感」だけでは課題の根本解決まで導きにくい

理由①)ネガティブを強めてしまうことがある

普段私は、うつや不安症などメンタルの不調を感じていらっしゃる方のカウンセリングも行なっているのですが、意識し続けているのは「ネガティブな言葉」は共感しないこと

姿勢としては、クライアントが抱える苦しさを理解しているよ〜という見せ方は必要なのですが、ネガティブな言葉の共感はちょっと注意が必要だと思っています。

例えば「私って子どもに怒ってばかりでダメな人間なんですよね…」という悩みに対して。

ここに対して「子どもがいたらつい怒ってしまいますよね。怒りをコントロールできないとダメな母親だと思ってしまいますよね。」と悩みへ共感してしまうと、「やっぱり怒るなんてダメなんだ」というクライアントの持つ思いを強めてしまう可能性もあります

苦しさを理解することは必要なのですが、あくまで「怒ってしまうことがダメ」と感じているのはクライアント。「怒る=よくない」といった考え方を変えない限り、怒るたびに自分自身を責めてしまいます。

カウンセラーが持っている価値観とは切り分けて進めていくことがポイントです。

理由②)苦しさの元となる原因に辿り着きにくい

自分の中にしまっていた悩みや葛藤を「話せた」「出せた」ことで楽になることを「カルタシス」と言い、愚痴など話すだけでもスッキリすることもありますよね。

愚痴や悩みを話すことで、スッキリはするのでその場の苦しさは緩和するでしょう。

しかし、根本的な問題である苦しさはそこではありません。

そもそもなぜ悩んでいるのか?
元となる愚痴を言いたくなる環境や人間関係の原因をクリアさせなければ、同じことの繰り返しになってしまいます。

先ほどの事例で言えば、「怒る=よくないこと」は一般的すぎて疑問に思わない方も多いでしょう。

カウンセラーも疑問を持てなければ、自分を責めてしまう気持ちの受容や、「責めなくていいんだよ。」「怒りそうになったら深呼吸をしましょう。」などといったアドバイスで終わりがちです。

ですが、「怒る=よくない」といった価値観は残っていくので、怒るたびに自分を責めてしまう状況は繰り返します。「なぜ怒ることがダメだと思うのか?」ここに答えがあるわけです。

クライアントからも、共感だけだとただ話を聞いてもらうだけになってしまうことが多く、カウンセリングの効果を感じにくいため継続できない…という声も多く聞いてきました。

苦しさの背景にあるのは、その行動を選択した「価値観」や「思い込み」です。そこを見つけて、行動変容を促すアプローチがあれば、課題は繰り返しにくくなります。

理由③)「なぜそう感じるのか?」の問いに対して頭で考えた答えが多い

特に日本人は「本音と建前」を上手に使い分けています。

「本当はこう思うけど…トラブルになりたくないから」と波風を立てないために、言葉を飲み込んで真逆の意見を発した経験はありませんか?

本当に私たちって無意識に「感情」へ蓋をしています。自分の本音を抑え込むことが、呼吸をするのと同じくらい当たり前になってしまっているんですよね。

ここには「忖度」や「相手の想いを察すること」が美徳とされてきた日本の文化背景や刷り込みもあり、自分の本音を出すことに抵抗感や苦手意識を持ってしまっているのかなと思います。

そんな背景もあるからか「なぜそう感じるの?」という問いに対して、咄嗟に出るのが頭で考えた答えであることが多くなります。これを自動思考とも言います。

クライアントは自分で言った言葉が本音だと思っているのですが、実は上辺の回答になっていることが多いのです。エピソードばかり、場面を変えながらも同じようなことを繰り返し話しているのは、そこです。そもそも本人もそれに気づいていません。

この上辺の言葉を掘り下げていっても、課題の根本原因には辿り着きにくいですよね…。

だからこそ、カウンセラー側はクライアントの発する言葉が本質なのか見極められることで真の課題解決に繋げていくことができます。

根本にある問題を解決したいなら

認知行動療法を取り入れる

受容と傾聴・共感がメインのカウンセリング技術だけでは表面上の苦しさの緩和しかできません。

その場ではすっきりするけど、結局は同じような問題を繰り返してしまいます。そうならないように、クライアントの自立をサポートしていきたいのであれば、アプローチ方法を変えていくことをオススメします。

シンプルに「なぜ?」を重ねていく

・なぜその行動をとってしまうのか?
・その背景にある感情は何か

本当にシンプルに「なぜ?」を重ねていくこと。クライアントも普段は聞かれることが少ないため、「どうしてだろう…」と意識を集中させることで固く閉じていた感情や思いも表出しやすくなります。

また、カウンセリングで話を聞いている時に「本当はこう思っているのではないか」と感じることってありませんか?

左脳タイプの方は「こうあるべき」という思い込みに囚われていることも多いので、カウンセラー側がその思いに気づき「本当は〇〇と思っていませんか?」と切り込めると一気に苦しさの元となる思いが引き出せることもよくあります。

ポイントは「感じること」。

相手が左脳で考えてしまい本質が出にくいからこそ、カウンセラー側がしっかりと本当の想いを感じて導いてあげることが重要だと感じています。

当協会が現在養成しているリカバリーセラピストたちは、その感じた思いが本質かどうかをキネシオロジー(筋肉反射テスト)で確認しながら進めるので、軸を持ってカウンセリングを進められることが強みです。

根本に抱えている問題に対してアプローチを進めるため、30分~60分でも悩み自体の解決ができるのです。そうすると悩みを話していた時に感じていた感情そのものを、クライアントは思い出せなくなります。今までありとあらゆる心理学を勉強してきた方でも、繰り返していた問題を断ち切ることができ、人生が変わっていくことを体験されています。

カウンセラー自身の問題を解決させる

実はカウンセリングへの影響が大きいのは、カウンセラー自身の問題。

カウンセラー自身が、思考が強い状態だとクライアントに共感してしまいます。そのため、クライアントのネガティブさを自信が受けやすくなり疲弊することも多くなります。

また、相手の顔色を窺ってしまう傾向があれば、クライアントに切り込んで質問をしていくことや、話を中断させることもできなくなります。結果クライアントのペースにのまれ、問題解決は遠のいてしまうのです。

クライアントと向き合う力は、カウンセラー自身の人や問題との向き合い方が投影されます。だからこそ、クライアントのこと以上に自分自身の問題と向き合っていってほしいです。自分が変わっていけると、カウンセリングスキルも上がっていきます。

実際のカウンセリング受けた方の声、変化

自分の心の蓋は中々開けにくいことが分かりました。なんでそう思う?そうじゃなきゃダメな理由は?などなど深掘り方がほんの少し理解できた気がします。

・なぜ?と聞かれることで自分では今まで向き合いたくなかったこと、逃げていたことがわかった。 でも逆に改善したい!変わりたい!と思っていることもわかった。

→(カウンセリング1ヶ月後)見返りを求めず、自分はどうしたいのか?どうありたいのかを考えて行動できるようになりました!

・パワハラを受け、対人恐怖症になってしまい職場に行くことも苦痛でしたが、その上司がこわいという感覚がなくなり、自分の意見も言えるようになりました。仕事が楽しくなったことにもびっくりしてます。(セッション回数2回)

パニック発作の薬を持たずに電車に乗れるようになりました。やっとできるようになった、涙が出るくらい嬉しかったです。(たった30分のカウンセリング1回だけで解消できる方も多くいます。)

・旦那の事を刺したいくらい憎かったのに、自分が変わったことで旦那も勝手に変わりました。毎日楽しそうだし、花を買ってきてくれたり、いつもありがとうといった感謝の言葉も伝えてくれるようになって、夫婦仲がすごくよくなりました。家庭内の空気が全然違います。自分がこんな風にかわれ、どん底から救い上げてくれたことに感謝です。(セッション期間は4か月ほど)

なぜ?を今までどれだけ考えてこなかったか、はじめて不思議な体験をしました。脳の中をリセットした感じがします。思い込みを手放すことによって今後の自分がが生きやすくなりそうです。なぜ?考えて生きていきたいです!

しっかりと問題解決が出来るカウンセリング技術を身につけるなら

何よりもクライアントの「本質」をしっかりと引き出すことが大切です♪

カウンセラーが悩みの本質を見失わないよう、クライアントの想いを感じながら進めていくことが短時間でも課題解決に導くヒントとなります。

瞬時にクライアントの本音の判断ができるようになりたい。
「なぜ?」の深掘りスキルを身につけてカウンセリングの質を高めていきたい。

というカウンセラーや対人支援をされている方はぜひカウンセリング技術UP講座や無料セッションをご活用ください。また、カウンセラーとして技術だけではなく収入upさせたいという方のためにメール講座も始めています。講座はハードル高いけど、概要を知りたいという方はメルマガをご登録くださいね。

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