最近では看護師でも起業する方が増えているのはご存じでしょうか?「看護師」という肩書きだけじゃなくて、実は私たちは、これから「起業家」としても輝くことができる可能性があります。
看護師の経験とスキル、その価値をビジネスの舞台でどう発揮できるか?
そして今働き方に悩んでいる看護師たち、特にシングルマザーには「起業」という選択肢があることをお伝えしたいと思います。
看護師の強みは外の世界で発揮される

看護師としての経験やスキルは病院の中だけじゃなく、ビジネスの世界でとても活かされます。
例えば当協会の理事である高梨子は看護師ですが、ファイナンシャルプランナーの資格を取得しました。お仕事としてお金の相談に乗りますが、根本的に大事にしたいのは「健康」であること。病気になる事でのリスクをたくさん知っているからこそ、ただお金と向き合うのではなく、心も身体も豊かな状態になる他の向き合い方、といった視点でサービスを展開しています。
業界内のあたりまえを崩してこそ、生まれる新しいアイデアやビジネスモデルがあります。医療から金融という畑違いの業種だからこそ、難しさもありましたが、他の人とは違った視点で伝えることがあるので、「差別化」がしやすくなりました。
「お金」に価値を感じる人もいれば、「心や身体・時間」に価値を感じる人もいます。
後者の方に価値を感じるお客様に対して、悩みの解決をしているため、お金以外にも働き方の選択も大事なものとなり、「家計相談」ではなく、「働き方とお金の相談」といった違いを見出すことが出来ました。
・元精神科看護師によるメンタルケア :七海ひかり
・訪問看護師×フットケア :柿原恵美
・看護師×シングルマザー支援: 緒方真美
・看護師×ライター×FP×コーチ :優かおる
・看護師×摂食障害支援 :柳まきこ
・看護師×ファイナンシャルプランナー:河津みゆか
・看護師×分子栄養学×メンタルケア:濵口よしこ
・看護師×メンタルケア
・保健師×健康経営アドバイザー:濱岡夕子
業界で優秀な人だけが稼げるわけじゃないのがビジネスの面白さ
ビジネスにはただスキルや知識が優れているという価値観だけではなく、発想の面白さ、メッセージ性、共感性、学びの視点など他にも大事なエッセンスがあります。
なので、その業界では新参者だったとしても、新しい価値を届けることができれば、お仕事として成り立っていくのです。
先ほどの高梨子の事例で見ると、「働き方とお金」で届けたいのは、ママの健康、笑顔です。実際に子育て中の荷重労働(80時間を超える残業)で抑うつとネグレクトを経験したからこそ、危機感が強くわきました。ただ、業界内には同じような働き方をしている看護師も多いわけです。
お金のために心も身体もボロボロになっている。そんな人がたくさんいらっしゃいます。だからこそ、ただ転職をするだけではなく、複業や起業という選択で、家計が変わるといったことを伝えていると、その働き方を変えたい!という方からご連絡をいただきます。
キャリアコンサルタントや起業コンサルでも働き方の相談はできます。でも、「お金」に不安があるからこそ現実問題と向き合うことにも強い需要が生まれます。
ビジネスとは「需要と供給」があれば成り立つもの。どんな需要があって、何を供給できるのか?ここがしっかりできていれば、異業種の世界であってもお仕事をしていくことができます。
起業までの準備

起業と言っても、ただやりたいことだけやっていればいいわけではありません。
自分でお仕事をするということは「経営」なので、今まで職場が担ってきた部分を自分で向き合う必要があります。
ですがここがおろそかになったまま、見切り発車で色々進めてうまくいかず、結局看護師の仕事に戻ってしまうという方もたくさんいらっしゃるので、遠回りのように感じても向き合っておいた方がいいところでもあります。
始めは考えることが多くて、面倒くさいのですが、この土台が出来ていると事業展開も考えやすくなり、将来の出費が減ってきます。(起業したら様々なサービスの誘惑が多いので、判断材料としても役に立ちます)
- 情報収集・リサーチ
まずは自分のアイデアやビジョンについて情報収集しましょう。
どんな市場状況なのか、顧客となる人たちの状況や悩み、自社の強み
競合他社(ライバル)はどのようなサービス内容・価格帯なのか、よくリサーチしてみましょう。
- 計画を練っておくこと
事業計画を考えること、これは起業コンサルタントがやっているような内容が網羅されています。むしろ起業コンサルタントも千差万別で、ビジネス構築ができないでやっている人もいます。
ですが、ビジョンを叶えるためには計画を立てるのが大切です。
方向性が明確になればなるほど実現しやすくなります。さらに、うまくいかなかったときに何が課題になっているのか、評価することもしやすくなります。どんなサービスをどのように提供するか、集客はどうしていくのか、収支はどうなるか、客観的に考えていきましょう。
- 資金の確保をしておこう
生活がありますので、ついつい後回しになってしまうお金のことも、早めに考えておきましょう。というのも、廃業の理由の一つに資金繰りがうまくいかないことがあります。事業をすると予想以上に売り上げを得ることが難しいと感じる人もいらっしゃいます。融資や助成金、補助金など、資金調達の方法を考えていくのですが、お金が無くなってからでは活用できる選択肢が大幅に減ってしまいます。
事業を継続できないことが最大のリスクなので、お金や時間など、心の余裕が大きいうちに融資と向き合っておくことをお勧めします。というのも、お金が無くなってから借りようと思っても、借りられる金額が小さいか、借りれなくなってしまうといったこともあります。
自己資金が大きいうちの方が、お金も借りやすくなりますので、早めに手元のお金を増やしておきましょう。また、融資でも事業計画書は必要になってきます。一度作っておけば、そのあと使うときには修正しやすいため、一つ一つかいてみてください。
- 開業手続き
開業するためには手続きも必要。個人事業主か法人かによって違いますが、スムーズなスタートのためにも準備が必要です。
今回はフリーランス向けになるので、個人事業主の方で考えていきます。まず開業届と共に青色申告承認申請書を提出しましょう。さらに、青色申告に対応するため、初めから会計ソフトを入れておくこともオススメです。私は白色申告の時、自分で帳簿をつけていたため、青色申告になったとき、慣れるまで時間がかかった記憶があります。なのでできるだけ早めに導入して慣れておくといいでしょう。
そして、クレジットカードや事業用銀行口座。さらにはデビットカード付きのキャッシュカードはとても便利なので、オススメです♪
シングルマザーだからこそ複業がオススメ!
給与所得以外に、事業所得を持つということは、これからの時代必要な考え方ではないでしょうか?
大増税・社会保険料UP・物価上昇しているにもかかわらず賃金UPは見込めません。ということは何が起こっているのでしょうか。
手元に残るお金が減っていっているということです。これはいくら節約をしても限界があります。
しかも支援制度は世の中にいろいろあるにもかかわらず、「所得制限」が存在していますよね。特に看護師はこの所得制限をクリアできることが少ないので、手元に残るお金は減っていっているのに支援が受けられないということが当たり前になっているのです。
なので、この「所得」とどう向き合うのか?年収を意識していたところから、所得にシフトしなければどんどん余裕がなくなってしまいます。実は給与所得と事業所得を持つということは、合計所得額の判断の時点で引けるお金「控除」が増えるため、所得を減らすということが可能となります。
※節税=所得控除をイメージする方も多いですが、課税所得額を減らしても受けられる支援制度を増やせない場合があります。住民税非課税世帯の判断もそうですが、合計所得額がポイントとなります。

そしてこの支援制度が活用できるようになれば、少しずつ「雇われ」のお仕事を減らしながら、自分が心から楽しい!!って思えるお仕事にシフトしていくこともできます。
シングルマザーだからこそ、失敗できませんよね。より慎重になりたいという方が多いかと思います。
①税制度
②社会保険料
③公的支援制度
④投資的考え方
あらゆる視点から学ぶことが大切です。
所得の違いは節約どころじゃない

所得額をどのようにコントロールするかで、支出額は大きく変わります。
国保は高いといったイメージがあるかもしれませんが、それは所得がそもそも高いからです。
この合計所得額を減らす裏技は給与だけの人は使うことができません。

合計所得額や住民税額によって、受けられる支援はかなり幅があります。正社員は安定というのは、刷り込まれている思い込みで、私は正社員こそリスクが高いと思うようになりました。さらには事業者は補助金や助成金があり、お金をもらえる機会も増やせます。高梨子は約700万円程もらってきており、さらに来年は200万円ほど、補助金でもらう予定になっています。
様々な視点から働き方について、考えてみてくださいね。
これからはお金を守りながら、お金を増やすという考え方にシフトしていきたいところです。それが継続させるための考え方では、とっても大切です。

最後に
私たち看護師は常に命と向き合ってきたお仕事だからこそ、自分で仕事を始める!といった時にはその慎重さがあだになることがとても多いです。
思考をリセットし、どんな価値が私たちにはあるのか?そこをじっくり向き合っていくこと、そして受け入れていくことがフリーランスとしてやっていくための秘訣ではないでしょうか。
看護師のスキルと経験は、ただ医療現場で活かすだけじゃなく、外の世界でこそ活かせる場面がたくさんあります。
起業という新たな可能性を掴むことで、自分自身の可能性も広げることができるんです。
それが自己肯定感をはぐくむことにつながったり、全国各地、海外でさえ人とのご縁が広がり、人生の視野が広がります。
人生はあなたのものです。新たな一歩を踏み出して、輝く未来は自分で掴みに行きましょう♪

↑人を幸せにするお仕事をしたい、お金も起業についても勉強したい!!という方にオススメ